ビーズ刺繍とのめぐり合わせ 人生には伏線があると思う件

人生の中で何か一つ専門的に習得できたらいいなと思っていたため、

何か自分の専門といえるものを見つけたい一心で、10代の後半から20代はあれやこれやと模索していたように思う。

ネット社会ではなかったうえに、生まれが田舎なためとにかく情報が少ない。

情報源といえば…「図書館」と「本屋」ぐらいなものでした(笑)

手っ取り早いところだと語学(主に英語)の習得とかが候補にあがりましたが、チャレンジしてもなかなか習得できません…
語学は手段であって「目的にするほど興味がなかった」からなのだと今更ながら思う。

とりあえず「英語を習得すれば人生が変わるかも…」と、意図したこととは違う目的だったとも言えるか…

私が求めていたのは、自分の興味と関心にシンクロするような対象を思う存分習得することでした。

それが見つかったのが20代後半、このブログのテーマである「ビーズ刺繍」でした。

それから数十年、未だに飽きることなくその興味と関心は続いている。

駆け出しのころの情熱みたいなものはすっかり落ち着きましたが、これからも考察を重ねていこうという気持ちが揺るがないところをみると、めぐり合えて本当に良かったー^^。

今振り返ってみると、勤め先のビーズ刺繍に出会うまでに奇遇なめぐり合わせが伏線みたいにあったことに気がつきました。

今回はその話。

中学生の頃から雑誌の好きな写真をスクラップするという趣味があり、いまだにスクラップのノートを手元に残しています。30代くらいまでは細々と更新してました(笑)

最近はネットを活用できるのでアナログなスクラップはすることがなくなりましたが、昔作ったスクラップの中身は今見てもお気に入りがつまっている^^

さらに切り抜きにしたくないものを別ファイルしていて、その中に今のビーズ刺繍につながるパリの名門刺繍メゾンを取材した記事があったのです。

記事のコーナー名がスクラップブックというのもなんだか奇遇。

この記事を見つけたのは高校生の頃。

特に刺繍に興味があったわけでもなく「なんか素敵だな」という感じで、「装苑」という雑誌から切り取ったのですが、
特に「この刺繍メゾンにいつか行ってみたい」とかいう気持ちもなかったように思う。

当時は「編み物」の方が好きで「刺繍」はダサいみたいな印象があり(;^_^A
こういう刺繍もあるんだ…と好感度が少し増したという程度。

20代半ばで「人生を仕切り直そう」と身の回りの物をほとんど淘汰して上京したのですが、特に理由もなく…この記事をなぜか手元に残し続け、

今の勤め先と出会ったのは記事を切り取ってから10年以上経ってから…ここにつながったのかと思うと感慨深い…

後から見返して、この類の刺繍と出会ったのは高校生の頃だったか⁉と我ながら驚いてしまいます。

高校生の時も就職した時も、日本では一般的にまだ知られていない刺繍だったので、本当に縁があったんだな~と思わずにはいられません。

そして、もう一つ。

地元の女子大を卒業してまだ何もつかめずに、とりあえず就職したのが婦人服飾雑貨のメーカーでした。
(婦人服飾雑貨というのも今とつながっているのかな…その後は全然別業種へ転職しますが…)

入社1年目は売り場に立つということで、百貨店で自社製品を知ることになるのですが、その中に「ソニアリキエルの刺繍のバレッタ」がありました。

いわゆるライセンス商品。
当時はそれが手刺繍だということもわからず、バレッタにしてはかなり高価で5,000~12,000円くらいしましたが固定ファンのある人気商品でした。(90年代前半のこと)

今は作っていないようですが、ネット上で探してみるとフリマサイトで長期保存していたアイテムとして出品されているようです。

参考までにこんな感じのバレッタ達です⇩

気になる商品ではあったものの、結局社販することはありませんでした。
というのも店長から耐久性に問題があると聞いていたからです。

「この素材って金属らしいんだけど、使っていくうちにボロボロになっちゃうのよね。時々、気に入って使い過ぎてボロくなったのをお修理に持ってこられて困る。」と店長がこぼしていたのを覚えている。

今はインドのモールを使った刺繍だということがわかるし、写真を見れば似せて作ることもできる。

モール刺繍の経年変化は仕方ないですが、どんなものかを知って、扱い方に気をつければ比較的良い状態を保つことも出来なのにな…と今だったらわかるんですけどね。

とにかくその時にも今の刺繍に出会っていたのです。(10年後にはその刺繍を自分で出来るようになるなんて!やはり感慨深い^^)

しかも、今の勤め先に就職した当時、同業会社から転職してきた先輩スタッフが以前の会社でそのバレッタをインドの刺繍工場に作らせていたということを知ってすごーく驚きました\(◎o◎)/!

会社にソニアリキエルのバレッタが参考品でゴロゴロあったのを見つけて、「あ、これ知ってる‼」と言ったら教えてくれました(笑)。メーカーの下請けでバレッタをデザインして発注していたそうです。

ちなみに新卒で入ったアクセサリーメーカーは、2年目以降も売り場のままというのがわかり1年で退職しました。

今の勤め先に辿り着くまで2度目の大学に入ってみたり、専門学校に入ってみたり…と紆余曲折がありましたが…(;^_^A

自分の興味と関心のあることを習得して専門性を高めたいという気持ちをしぶとく持ち続け、今に辿り着いたのです(笑)

紆余曲折したのは、自分の無価値観みたいなものが大きかったからとも言えますが、社会の尺度に合わせなかったのは我ながら良かったなと心から思う^^

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