ビーズ刺繍の長財布は耐久性抜群でした
ビーズ刺繍はお財布に向いている…と常々思っています。
というのもビーズ刺繍の材料は主にビーズとスパンコールなので、ガラスとプラスチックで財布の表面が覆われるという状態です。
つまり、汚れにくく経年劣化しにくいという理屈。
デメリットをあげると若干重くなる…ということでしょうか。
まー、重くなるといっても何キロとかになるワケではないし、実際に和装小物の類いで総ビーズの財布が世の中に出回っていますよね。
そんな思いもあって12年くらい前に三方財布という典型的な形の長財布をビーズ刺繍で作りました。
どれくらい耐久性があるのかを検証したくて自分で使っていたのですが、1年くらい経ってから姉が欲しいというのでそのままプレゼント。
数年経ってからメンテナンスしてほしいと出戻ってきて、一度糸のほつれやらを直したことがあったのですが、当時は「直したけどもう寿命かな…」と内心思った記憶があります。
その後、すれ違いが多くなかなか会う機会がないまま…先日、なんと4年ぶりに姉に会うとまだその財布を使っていたのです!?
ファスナーの調子が悪くなり開閉がうまくいかなくなったため、またメンテナンスしてほしいとのこと…
会ったその場でカードやらでパンパンに膨らんだ財布を空にして手渡されたのですが、驚くほど刺繍が維持できていて我ながら驚いてしまいました。
有り難い事にかなり愛用してくれていたらしく、気に入っているのでできればまだ使い続けたいとか…
刺繍は大丈夫でも、さすがにファスナーがダメになると寿命かな…とも思うのですが、一旦引き取る事にしました。
実はこの財布、かなり丁寧に作りました。
もう辞めてから随分経つのですが、以前レザーのバッグ教室に数年間通っていたことがあり、その時のレッスン仲間から指南してもらい作り方を覚えました。(教室のレッスンではなくプライベートで教えてくれたのです。)
彼女は財布製作の会社に勤めていて、会社で扱っている商品の型を使わせてくれたのですが、もともと市販商品の型のため、構造が明快で使いやすくできていました。
ほとんどの長財布はこのベーシックな形に装飾のベルトを付けたり、外側にポケットを追加したりしているということでした。
この刺繍の財布の前に数個、革素材で試作してみてから作り、内側は漉いたリアルレザーを使用したため、生地や合皮よりも厚みがあるのですが、10年以上経った今でもわりと傷んだりせずに汚れも目立ちません。
バッグ教室も経験と基本的な知識を得られたという点では意図にあっていましたが、偶然にも「刺繍を生かすのであれば財布の方が良いのかも…」という発見にも出会えたということですかね。
しかも今回、ビーズ刺繍はYKKのファスナーよりも耐久性がある…ということがわかったのでした。