カシミールの刺繍入りパシュミナストール
カシミールで作られる手織りのパシュミナって、軽くて柔らかくて暖かくとても心地が良い。
一度手にしたら手放せなくなるほどの逸品なのに、日本ではほとんど流通していないため、あまり知られていない気がします。
通販とか百貨店で見かけるカラフルなパシュミナストールとモノ自体が全然違うことを知るには、カシミールのパシュミナを実際に手に取って触ってみないとわからないと思う。
私がたまたま知ることができたのは、数十年前に勤め先で仕入れていたためで(今は残念ながら取り扱っておらず…)、
「セールで安くなっても随分と高いストールだな…」と思いつつも買ってみたのが始まり。
手織りだから高いのは当たり前で、自分の懐事情との兼ね合いで高く感じたってことです。
確か超社割で3万円。かなりの破格だったようで、その後はもはや売ってもらえませんでした(;^_^A)
織った人のネームが入っている黒い無地のストールで、かなり使い込んでしまい、薄くなってちぎれたところが穴になり…もはやストールとしては使えない状態ですが、手放すことなくひざ掛けとして昼寝の時の必需品となっています。
このストールがキッカケで、大判で薄手のパシュミナ好きになりました。
それから数年後、かなり高価になってしまうけど刺繍入りのパシュミナを手に入れる機会があったため、思い切って買ってしまいました。
コチラ↓
とにかく刺繍が細かいし、パシュミナ自体もなめらかな質感。実はこのストール「リングショール」とも呼ばれ話題になった超高級品。
とにかく刺繍が繊細で、裏表の違いは目を凝らさないとわからないくらいです。
おそらく人生の中で買った衣類の中で一番高価になるのかな。巡り合えたことだけでも奇跡の一枚なのです。
もし家が火事になったら、とりあえずこのストールと飼い猫を確保して逃げるつもり。
手に入れた当初は、うれしすぎて使いまくったため…また薄くなってきてしまい…今現在は巻いて外に出ることがほとんどなくなってしまいましたが、やはり一番のお気に入りなのです。
次に見つけたのがコチラ↓
毎年代々木公園で開催されるインドフェス「ナマステインディア」の露店で10年ほど前に偶然発見。
公園のフェスになぜこんな高額商品が売っているのか…はじめは目を疑ってしまいました…
手に取っていぶかしげにストールを精査している私に、店主は「(知らないと思うけど)それ高級品だから」とぶっきらぼうに言い放ち、正直ちょっと感じが悪かったのですが、
「此の手のストールは何枚か持っているから高価なのは知ってますけど」と返したところ、態度が変わりました(笑)
店主が実際にカシミールで買い付けてきたそうで、このストールは息子が織り、父親が刺繍しているという職人親子が作ったものというエピソードを教えてくれました。
薄手のストールに細かい刺繍をするには確かな技術が必要なんだそうです。
店主の話を聞きながら「あーぁ、実際にカシミールへストールを買いに行ってみたいなー」と思わずにはいられませんでした。
フェスの露店にしては高額でしたがモノとしてはかなり安い…(職人から直接買い付けているから市場価格よりもだいぶ安いのです)とはいえ現金の持ち合わせがない…
公園のフェスで5万以上の買い物するなんて想像していませんでした(-_-;)
ちょうど同行していた友人が、偶然にも家賃のための現金を持ち合わせていたため借りて、少し値切り買うことができました(;^_^A
色合いや柄の入り方が独特な一枚で、既に持っていた前出のストールの方がもっと繊細ではありますが、このストールもかなり丁寧に作られています。
そして実際にインドにストールを買いに行きたいという夢がどんどん膨らみ、この3年後くらいにインド旅行へ。
しかしながらカシミールは紛争地域で往来が制限されており、そこまで行くことは無理なためデリーの公的な市場で探すことに。(産地で買うよりも割高にはなりますが、騙されるリスクもないってことでもあるので)
インド政府公認のショッピングエリア内にあるカシミールからやってきた出張露店みたいなお店で、テントの中での買い物となりました。(今思い出すとナマステインディアの時と同じですね。)
その時ゲットしたストールがコチラ↓
ジェントルサイズという大判の刺繍入りストールが2枚
実はこの刺繍のストールは店には並んでおらず…店員さんに「もっと高価なストールをみせてくれ」と頼んでやっと見せてくれる…という流れが必要でした。
しかも、すぐには目当てのストールは出てこず、「もうちょっといいやつないんですかね?」と何度か尋ねてようやく奥からスーツケースを一つ出してきてその中に入っていたのです。
通りがかりの客には見られないようにする用心ぶりが印象に残っているのですが、誰にでも簡単に見せたりする商品ではない模様。
私たちに見せてくれたのは、日本人だからということのようでした。
インド人にとって「日本人」は、商売するには悪くない相手ということらしい。
残念ながら総刺繍の薄手のストールはなく、数日まてば取り寄せられなくないということでしたが、そもそも買える金額とは限らないので、その場で選べるものの中から購入したのがこの2枚。
同じデザインの色違いで、他にも色違いがありましたがストール本体の色数は多くないので、ベージュと白を1枚ずつ選んだ感じです。
気に入ってます
手持ちの服に
よく合うので重宝
刺繍は四隅と縁取りですが、やはり相当細かい刺繍です。
実は無地のストールもお土産分も含めて購入したので現金の持ち合わせがなくなり、ダメもとでクレジットカードを使えるか聞いてみるとなんとOKでした。
テントの隅から小さな端末がでてきました(笑)
帰ってから決済の値段をみると思ったよりも安くて、これならもっと買っておけばよかったーとやや思うも、お目当てのストールが買えたので大満足という結果
左の白が手織り、右ベージュが機械織り
最後に無地のストール、
白いストールはインドで買った手織りのパシュミナとベージュの方はネットで買った透けるほど薄手の機械織り100%カシミヤストール。
この2枚は暖かさが全然違い、やはり手織りのパシュミナって最強だなとつくづく思う。
ただベージュのストールは小さく畳めて、夏場に持ち歩くのに便利です。
冷房の効いた部屋で羽織ったりと冬ではなく夏場の出番が多いかも。
以上が私の宝物、これからも大切にしていこうと思うのでした^^