刺繍材料 天然石の刺繍
オートクチュール刺繍では様々な材料を使って複雑な刺繍をしますが、手に入りやすく刺繍に入れるとグッと見栄えのする材料として天然石というのがある。
どちらかというとアクセサリーパーツとして販売されていますが、刺繍材料としてもおすすめなのです。東京だと浅草橋などで簡単に買うことができます。
花の刺繍だったら花芯に使うとボリュームがすぐに出せるし、花びらに使っても不揃いな感じが自然に見えて意外に使いやすいのです。
一番簡単な使い方としては、他の材料に混ぜてアクセントにするって感じでしょうか。
こんな感じ⇩ ミュールの刺繍で使っています。(コチラの記事参照)
この透明な材料、インドのもので…ずっと天然石だと思っていたのですが…
それに似せたガラス説というのが浮上しているので、ここで天然石と言い切っていいのかちょっと自信がありません(笑)
いずれにせよ大きさが不揃いなのが、かえって使いやすかったりするのです。
形の揃った材料の中に入るといい感じのアクセントになる気がします。
自分の持っている天然素材で刺繍サンプルを作ったのがコチラ⇩
丸いケースに入っているのは、浅草橋で買ったものなので正真正銘の天然石です(笑)
この刺繍では、天然石以外にもウッドビーズやラフィアなども使っていますが、これらの材料ってなかなか刺繍材料としての認知が低いように思う。
ちょこっと入れただけで随分刺繍の印象が変わるんですけどねー。
天然石を使う時の注意点を上げておくと、使いすぎると重くなるというのと、大きさだけでなく穴も不揃いってところでしょうか。
止めつける糸はポリエステル糸よりも透明糸が良い。(刺繍する糸についてはコチラの記事参照)
石の穴については、一般のアクセサリー用として売られている天然石は常用している縫い針に通るものがほとんどで、それで通らなければビーズ針で刺すことが可能なので問題ないのですが…
(ビーズ刺繍の針についてはコチラの記事参照)
高価な半貴石になってくると穴がすごく小さくなるので刺すのがグッと難しくなります。
以前、ドレスにジュエリー(半貴石)を直接刺繍をするという仕事が何度かあり、ビーズ針も通らないくらい穴が小さくてかなり苦労しました(;´Д`)
高価な半貴石を無理に使うことはないと思うので参考までになんですけど、
その時は1つずつ、テグスを直接石に通してから針に通して生地に落とす…という地道な作業でとんでもなく大変でした(-_-;)
日本刺繍針の「大細」という番手だと、なんとか通せたりしましたけど。。。針が短くてやりにくさが否めないかった…まー、テグスと縫い針を交互に通しながらの作業よりは随分楽ではあったのか^^;
ウエディングドレスに本物のパールを刺繍という仕事の時も同様にパールの穴の小ささに泣かされました(;´Д`)
こういう時に縫い針が通らないのは、針穴の部分がひっかかり抜けないからで、実はアリ針の極々細だったりすると刺せたりするのです。
結局ウェデングのパールはアリワークで刺したのですが、超小さいカギの針なので何本か針をダメにしてしまいました。。。それでも縫い針とテグスの組み合わせよりは効率よく刺せましたが^^;
ちなみにトルマリンとかトパーズとか…よりジュエリー感がある材料は、浅草橋ではなく御徒町で買うことができます。
プライベートな刺繍になりますが、
御徒町で購入した石を使って天然石を混ぜた刺繍をしたのがコチラ⇩
友人の発案で、よりジュエリー感のある石を刺繍してみるという試みで作ったアクセサリー。
しずく形の石は、やはり穴が小さくて…刺繍とは別に1つずつ止めつける必要がありました^^;
とはいえ、刺繍に半貴石が入ると特別感が出るのでおススメなのです^^