FENDIの「ハンド・イン・ハンド ~卓越した職人技への称賛~」展へ行ってきた

FENDIと言えば…ハンドバッグの「バゲット」が合言葉。

90年代に「バゲット」バッグは一世を風靡しましたが…

その時代の顔となるほど流行ってしまうと、代償としてブームの去った後は「過去の遺物扱い」されてしまうというのがあると思う。

私の中では「バゲット」もその類に近い印象でしたが、ここにきて「FENDI  バゲット 復活」という検索ワードが出てくるくらい再注目されている模様。

どうやら2020年からイタリア各地で継承される伝統工芸とのコラボバッグを展開する試み「hand in hand」というプロジェクトを始めていたようです。

それをメインテーマとした今回のエキシビジョンは、クラフト感あふれるバゲットバッグ19点をまじまじと無料で見れるという刺繍好きとしては気になる内容。

その振り返り。

原宿交差点近くに特設されたイベントスペースは、外観もフェンディのブランドカラー「ローマンイエロー」で、遠目からでもわかります。

この時点でコストがかかっていること一目瞭然ですね。

代々木公園方面の歩道橋の上からの景観。

最近流行りのLINEで予約するシステム。
今回のイベントはあまり知られていなかたのか…GW中でしたが、15分おきの時間枠はかなり余裕がありました。

毎日、先着200名様限定でリーフレットをお土産にいただけるとのことで、初回11:00の枠を予約。

10分前に会場に着くと10名弱、ぱらぱらと行列ほどではない感じの状態。

予約制なので前もって来てはいないってことのようです。ちょうど11時くらいになるとだいたい50人くらいにはなっていたように思う。

QRコードで予約確認の受付を済ませ、会場へ入ると真っ暗な空間に映像が映し出されていたりのデジタルな空間演出。

コストかけてる雰囲気満載…ハイブランドの「大名ぶり」が感じられます。

暗い空間のまま…まずはフェンディのアイコンバッグ「ピーカブー」のコラボバッグの展示。
このバッグ、2009年にコレクションに登場したそうなのですが、全然知りませんでした。。

フェンディには失礼かも…ですが、「へぇ~バーキンっぽいバッグもあったんですねー」とか思っちゃいました(;^_^A

このバッグの制作工程の一部と道具の展示が興味深かった。

「全て手縫いでこんなにしっかりしたバッグができるなんて!何十万しても仕方ないか~」と実際の型紙やら道具やらを見てあらためて思う。

通路も暗いまま進むので、歩行困難な感じになってしまいますが…デジタルアートの小部屋を挟んでお目当ての「バゲット」展示のスペースへ。

ここは明るくなったり暗くなったりのサイバー空間となっておりました。

それでも作品はしっかり見れるようにライトアップの配慮がされていて、気になるバッグをじっくりみることができます。

刺繍のバッグはこんな感じ⇩

糸とモールのゴールドワーク刺繍。

普段、見ている刺繍に近かったりするのでイマイチ新鮮さが感じられない。。。(-_-;)
もちろん素敵には違いないけど。

フェンディのロゴのジャガード生地にウールの刺繍は、昔見たことある雰囲気。
ロゴの柄がそう思わせるのかな。。。

刺繍のバゲットが目当てではあったものの…皮肉にも豪華な刺繍に見慣れているせいか…「あまり感動がなかった」というのが正直な感想になる(;’∀’)

刺繍のよりも響いたのは、ニット系のバゲット。

このドングリのフリンジ付きバゲットは、糸やモチーフの見本なども見れてなかなか良かった^^

完成品だけでなく制作工程がわかる内容だと満足度が高くなります^^
そして記憶にも残る気がする。

このパイルカーペットの技法でつくられたバゲットも織機やデザイン画などの展示があって、制作過程がフィーチャーされてました。

目を引く赤とオフ白の組合せ。正統なバックルでクラフト過ぎを抑えていていい感じです^^

個人的に好きなのがコチラ⇩

懐かしいニット感があるのに泥臭くなくて洗練されているのは金具のおかげなのでしょうか。
凝ったデザインのハンドルにも感心してしまいます。

そして、コチラ⇩の女子度高めなタティングレースのバゲット。

雰囲気に合わせたバックルの素材感がお見事!って感じです^^

どのバッグもその雰囲気に合わせてバックルの素材を変えているのが興味深い。

マクラメ織りのバゲットは、その色合いで一瞬ミッソーニか⁈って思っちゃいましたが、このグラデはイタリアンテイストってことなんでしょうか。
レザーのバックルがいい感じに調和しているのです。⇩

まだまだたくさんありましたが、記憶に残りそうなのはこんなところでしょうか。

今回は東京で開催ということもあり、イタリアの職人のバゲットの他に日本の綴れ織りのバゲットも。

このプロジェクトは、イタリアだけでなく世界各地の職人へ広がっていく展望のようなので、今後も新たなコラボバッグが期待できそうですね^^

最後は出口で黒服のお兄さんからお土産のリーフレットを受け取り、お見送りされて終了。
(あ、出口付近ではプチショップでカスタマイズできるバゲットキットが販売されてました。)

今回のイベント、なかなか良い内容だと思うのですが、なぜかあまり知られていないようで…それが残念に思う。

私自身も感度の高い友人からの情報で開催間際に知ることができましたが、まわりにはほとんど知られておりませんでした…

GW期間中というのが良いのかどうかはわかりませんが、それ以前に周知されていない感じが否めません。

ハイブランドのブティックに足を踏み入れるのには勇気がいりますが、今回のようなイベントでその世界観を感じるのはなかなかよい機会なのではないかと思うのでした。

関連記事

ページ上部へ戻る