カップ形スパンコールで小花の刺繍

日本ではあまり馴染みのないカップ形スパンコールですが、円状に刺すと可愛い小花を作ることができます。

冒頭の写真は、覚えたての頃に試作してクルミボタンのパーツにはめ込んだもの。

小さくても立体的な刺繍になるのが、カップ形のいいところでしょうか。

スパンコールのmm数や花芯の材料で、アレンジがいくらでもできますが、

もっともシンプルな単体の小花の作り方をご紹介いたします。

出来上がりはこんな感じ↓で、3サイズ。

3、4、5mmのスパンコールと花芯にパールのベーシックな組み合わせ

円状に半径分ずつ重ねてさすだけで小花が出来上がります。

まずは図案ですが、スパンコールの大きさに合わせてミリ数を変えています。

  • スパンコール3mm → 直径5mmの図案円
  • スパンコール4mm → 直径6mmの図案円
  • スパンコール5mm → 直径7mmの図案円

一応、中心点入れておくのがおすすめです。

(無くても支障ないのですが、つけておいた方がバランスをとりやすい気がしますので)

円状にスパンコールの連続刺しをします。

スパンコールの連続刺しというのは半径分ずつ重ねて刺す方法ですが、ここでは刺し方は割愛します。(また別記事にて)

今回は3つともスパンコール7枚で一周しています。

何枚で一周するかは見え方に係るポイントですが、円状に刺す場合には枚数が多くなりがちなので気をつけないといけません。

意識しておかないと10枚くらいになってしまうはず。

これも好みなので多くてもいいとは思いますが…枠から外すと生地が緩んで若干詰まることを考えると一周ギリギリの枚数にしておくのがベストでは…と思うので、

だいたい7~8枚程度がおすすめです。

(直径との兼ね合いもあるので、今回の組み合わせが前提で)

逆に7枚以下だと一周するのは難しいはず…

それともう一つ、気をつけないといけないのが、始まりと終わりのスパンコールの繋がりが自然にみえないといけない点。

7枚で一周する場合、大体6枚目を刺した時点でほぼ一周してある状態にして、7枚目は1枚目のスパンコールの下に潜らせるようにその根元に針をおとすことになります。

花びらができたら、パールを止めつけます。

パールのサイズは、

  • スパンコール3mm → パール2.5mm
  • スパンコール4mm → パール3mm
  • スパンコール5mm → パール3mm

スパンコールの傘が邪魔になって刺しにくいですが、余裕があると生地が見える場合もあるので、スパンコールにパールが若干乗る感じがいいと思います。

花芯のパールをぐっと入れ込むようにするとカップ形がより立ち上がり易く安定するというのもある。

もちろん、この小花の刺し方はカップ形以外でもできます。

参考までに右側に亀甲型5mmのスパンコールでも刺してみました。
これは枠に張った状態なので、枠から外すともう少し立ち上がります。

亀甲型でもやや立体的になり似た感じの小花になり、フラット形だとちょっと刺しにくく…雰囲気の違う小花になります。

カップ形が一番まとまりやすくおすすめです。

作品例として、冒頭のクルミボタンをもう一度。

右上は4mmのカップ形スパンコールの花びらと花芯にパール2.5mmのベーシックな小花。

左下は3mmのスパンコールで、図案は書けないくらい小さな円にしたため、花芯はフレンチノットステッチをしています。それを敷き詰めています。

モザイク刺繍の記事の中に全く同じ組み合わせで刺している部分があります。)

シンプルな工程なのに材料の組み合わせで雰囲気が変わる多様性があります。

カップ形スパンコールが手に入ったら、是非、お試しあれ!

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