CHANEL の刺繍ワークショップの刺繍を再現してみました。
2019年に開催されたCHANELのマドモアゼルプリヴェ展の刺繍ワークショップでは、テクニック云々ということではなく、材料の使い方が興味深いものでした。
刺繍ワークショップについての記事はコチラ、
マドモアゼルプリヴェ展についての記事はコチラにて
色ごとに違った刺繍で、私が座ったのはベージュトーンの刺繍のゾーン。
ベージュ系の刺繍は、大ぶりのスパンコール(直径が1㎝以上!)やパール(8㎜くらい?)の他に毛糸のボール、花モチーフなどを組み合わせてランダムに刺すという内容でした。
普段使わない大きなサイズの材料がとても新鮮だったのと、予め作り置きされていた毛糸のボールやスパンコールの花モチーフが気が利いていて、家に帰ったら自分でも作ってみよう!とワクワクしていたはずなんですが…すっかりワクワクを放置しておりました。
ということで、数年たった今、記憶をたどりながら再現してみましたー!
まずはスパンコールの花モチーフを作ってみることに。
とりかかって直ぐに、もっと早くやっておけば良かった…とちょっと思う。。。というのも、構造は簡単だったので迷わずできると思いきや、メインで使われていたスパンコールの大きさが…ウル覚えで。。。
帰ってから直ぐにだったら覚えていたに違いない…なんでメモしておかなかったんだろう自分…な感じです(;´Д`)
まー、おそらく6mmと5mmの亀甲型スパンコール…ということで、色はオフホワイトの艶消しを用意。
全く同じ色ではありませんが、かなり近い色を見つけられて良かったー^^
ここが違うと雰囲気が変わってしまいます。
止めつける糸はベージュ系のラメの入った糸が使われていたので、手持ちのラメ入りモヘアの毛糸を使うことに(仕上がりのトーンが若干暗くなったので、フツーにメタリック糸にすれば良かったのかも…と後から後悔^^;)
土台はチュール地。
オリジナルのモチーフもチュール地に刺されているのを確認していたので、ここは間違いない。
早速、薄手のチュールを簡易で丸枠に張って刺してみる。
スパンコール5mmと6mmを重ねて2枚一組で花びら1枚、5回繰り返してお花が一つ出来上がるという具合。
スパンコールを止めつけた糸目がそのまま花芯にもなるという効率のよい花の刺繍です。
ただ、5枚花びらで、放射状の糸目の花芯だと梅の花に見えてしまいがちなので、花芯のステッチを時々ラフに刺し足して規則性を崩してみたり…(オリジナルもその雰囲気があります。)
1つの花は単純ですが、花同士がやや重なるように刺し足していきます。
こんな感じになりました⇩
次は毛糸のボールです。
チョイス
ベージュ系のラメが入った毛糸やコード、そして相性が良さそうな5番や25番の刺繍糸を用意。
この毛糸のボールの無造作感ってどうやって作るんだろう?と刺繍を見たときに真っ先に思いました。
既に止めつけられた状態だったので、アトリエのスタッフの方に聞いたところ…
ちょっと前に作ったからどうだったかな…みたいな感じで、とにかく糸の束を一回結んで丸める…だったと思うとのお答えでした(;^_^A
内心、そんな簡単にこれができるのだろうか?とか思ったのですが、どうやらそれでダイジョブだということがわかりました。(やはり実験してみるって大切ですね^^)
ただ…1回結んだ両サイドの端の始末をどうしていたのかがイマイチわかりません。。。
結局、カットしてしまうとボサついて丸くできないので、端は中に入れ込み、別の糸で縫い止めておくことに。
大きさも大小作ってみましたが…試行錯誤があったため、1つ作るのに時間がかかり…ややへこたれる…
水引の類で「あわじ玉」というボール状の飾り結びだったら、作り方が決まっているので作りやすいかも…と思いつきましたが、
それだとちゃんとし過ぎているため…なんとなく素敵感が損なわれる気がして、やはりアドリブでボールを仕上げることにする。
ここまでそろえるのに思いのほか時間がかかってしまいました…
パーツが大きいのでそうでもないと思っていましたが、甘かった…やはり、手間がかかっていたこと判明(;^_^A
なんとか花のモチーフとボールができたので、手持ちのパールやらスパンコールやらをかき集め、組み合わせます。
花モチーフは大きめ、小さめ、長めの3つのモチーフを作って、土台のチュールを裏の糸目ギリギリにカット。その後、ほつれ止め液で固めておきました。チュール自体はほどけない素材ですが、糸を固定しておく感じでしょうか。
大き目のスパンコールには目打ちで穴を空けてあります。
今回は特に何にするってことでもなく、刺繍の演習ということで…後々、額装しても良いかもということで、額のマットを置いてレアウトしています。
まー、とにかくできる範囲でオリジナルの刺繍に寄せることが出来たかな…という結果。
オリジナルの刺繍
穴を空けたスパンコールをメタリック糸で止めつけてます。
これも斬新な刺繍だな…と思ったので再現したところ。
無造作感がちょっと違いますが…やはり自分で刺した方に作為が感じられてしまう…(-_-;)
ちなみに他の色の刺繍は全然違った材料の刺繍でした。⇩
個人的にはベージュが一番好みだったので、それ以外の色だったら再現を試みなかったと思う。
とにかく今回の試みでは、斬新で大胆な印象のCHANELの刺繍は、手数がしっかりかかっているということがわかったのでした。