ビーズ刺繍のミュールのビーズが酸化して黒くなっていました(涙)

20年前に作った刺繍のミュール。

当時、勤め先ではインドのアトリエで刺繍した生地を日本の靴職人へ仕立てに出してミュールやブーツを商品化していました。

けっこうニッチな商品なのでミュールは2種類のパターンしかありませんでしたが、そのうちの1つを利用してちゃっかり自分で刺繍した生地を仕立てに出したという経緯。

商品とまったく同じ仕様にして会社のネームまでつけてもらい、どこから見ても「既製品」の仕上がりに出来上がった時には大満足でしたが、今となってはネーム無しでも良かったのか…とか思う(;’∀’)

この刺繍はもともとあった自社のワンピースドレスとお揃いになるように刺したもの。

しかもそのワンピースとお揃いのミュールで社内のイベントに参加したという…会社愛にあふれた末端社員だったのです(笑)

なんとなく海というか波のイメージがする竜宮城な雰囲気の刺繍で、色や材料の組み合わせが好み。

ビーズやスパンコールの他に天然石も散りばめるように一緒に止めつけています。
※長い間天然石だと思って使用していたのですが、実はさざれ石に見せかけたガラスという説もある(;’∀’)

ワンピースは随分前に手放してしまいましたが、ミュールの方は断捨離の対象となることなく未だ手元に残してありました。
ここ数年はその存在をすっかり忘れてしまってましたが…

久しぶりに出してみたら、ミュール本体の傷みはなく状態が良いままでちょっと驚く。

さらにお揃いのコサージュも一緒に出てきて、ミュールを仕立てに出している間に同じ材料でコサージュを作ったのを思い出した次第。

ほんの数回しか出番がなかったけど、ミュールを履く時にお揃いのコサージュを襟元に着けていたんだった…

靴クリップみたいにミュール本体にコサージュをつけるとヴィンテージ風に見えるかも!と今回発見

ちょっと残念だったのはビーズが変色していたことでしょうか。
シルバーラインのビーズが真っ黒になっておりました(;’∀’)

↑黒い部分はもともとシルバーのビーズでした…(;´Д`)

シルバーラインというのは中に光が入ったタイプのことで、その中のシルバー色というのが正確なところですかね。

↓サンプル帳のシルバーライン。
各色あります。左側には袋入りのシルバーラインのシルバーのビーズ

特にシルバーラインのシルバーは変色が目立つので、気をつけないといけないのですが…まー、不可抗力な部分もある…

そのビーズの原産国によって酸化の早い遅いがある気がしますが、日本のビーズは優秀なので酸化しにくいという実感があるものの…

日本のビーズであっても酸化による変色は免れないため要注意には違いない。

ゴムの成分は酸化を促進してしまうので、今回の場合は靴の仕立てで使用するゴムのりに反応したと思われます(;´Д`)

さらに湿気とかでも酸化は促進されるので、保管状態にも一因があったりするのかもしれません。。。

またシルバーのビーズの酸化が必ずしも黒くなるわけでなく、黄色っぽくゴールドに近い感じになる場合もあります。
黒くなるか黄色くなるかのどちらか…という感じです。

長い間、黒く酸化する場合と黄色くなる場合の違いは原産国によるのかな…と思ったりしていましたが…

もしかしたら、ゴムのりなどの作用で科学的に酸化が促進されると黒くなり、ゆっくりとした経年変化の場合には黄色くなるのかな…と

ミュールの黒くなったビーズとストックの中で変色気味のものを比べて、そう感じたというだけですが…


↓ストックしていたビーズの写真。
左側がオリジナル色、右側が経年変化で変色したもの。

やわらかい色に変化してます。
袋にも劣化の変色が移っていますね。

黄味が強くなる場合はいい感じにアンティーク風になるので気にならないことが多いかも。

シルバーラインのシルバーのビーズを刺す場合の対策としては、ビーズを止めつける糸の色をライトグレーにしてトーンを下げておくというのがある。

だんだん黄ばんだり黒ずんできても自然に馴染んでみえやすいのでおススメです。

ただ光の発色が白糸で止めつけた時よりも抑えめになってしまいますが…華やかな刺繍の場合には、やはり白糸の方がいいのかもしれません…
出来たときの仕上がりをとるか、数年先の経年変化に合わせるか…という選択になるのでしょうか。

そういえば昔、既に酸化したビーズをわざと使っているインポートブランドの商品を百貨店でみかけたことがありましたが、黒い糸で止めつけられてましたね。

とにかく刺繍の後にバッグや靴に仕立てる二次加工がある場合、あらかじめ気をつけないといけないポイントです。

あとは酸が出やすい体質というのがあるらしく、刺繍しながらビーズが変色してしまうという話を何度か聞いたことがある。手のひらの汗の成分に反応するとからしい。
その場合も不可抗力ですね。。。

今回のミュールの変色はもともと黒っぽいビーズだったかのように黒く変色しているため…
逆にそういうものとして、この機会にお蔵入りだったミュールを日常デビューさせてあげようかな。

晴れた日に細身のデニムに合わせて履いたら素敵かな…なんて思うのです^^

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